秋も近づき、七五三の撮影が増えてきて色々な着物の着付けをさせていただく日が多くなってきました。私は着物に詳しいです、とは言えません。七五三の着物に関する知識はもちろん持っていますが、例えば、着物と帯の色の合わせも何が正解というのを知らないかもしれません。正解があるのかも正直わかりません。でもそれが良い時も実はたくさんあるのです。何をするにも、固定観念を強く持ってしまうとそこから新しいものはなかなか生まれにくいものです。着物とお洋服の色合わせって当たり前かもしれませんがぜんぜん違うなぁと、私は着付けをしたり着物を手に取りながら知りました。お洋服だと柄と柄を合わせるのは相当テクニックがいるというか、なかなか素敵に見せるのは難しいと思ってしまうのですが着物だとそれが不思議と大丈夫で、特に子供たちは柄の着物に柄の帯を合わせるととっても可愛いし、浮く事もなくしっくりくるのです。それがなぜかはわかりません。もう、見て感じる感覚です。この、見て感じる感覚も大切だなぁと思います。
同じ着物でも合わせる帯や帯揚げや扱き帯によってがらりと雰囲気が変わりますしそれが着物の魅力です。赤い着物に黒い帯、白い帯、緑の帯、金の帯・・・合わせる色で同じ着物とは思えないほど雰囲気が変わります。男の子の羽織、袴も同じで合わせる袴の模様で雰囲気は全く変わりますし、見てるだけだとびっくりするような金ピカの袴も履いてみると素敵に馴染みます。皆さんもお好きな組み合わせを楽しんで頂けたらと思います。
ながおかスタジオの着物をご利用いただく場合、可能であれば事前にお子さんと一緒にスタジオに着物を選びに来ていただきます。着物を選んでいただくのはもちろんですが少しでもスタジオの雰囲気を感じていただきたいという思いがあります。スタジオのおもちゃに興味を示してすぐに靴を脱いで遊び出す男の子。「もう遊ぶん？？？ちょっとだけ来てよ〜。着物選ぼう！」と、お母さん。どこも同じだなぁと思わず笑ってしまう光景です。逆に着物に興味津々な女の子。スタジオの着物全てに手を通してどれにしようかと悩んでくださるお家もあれば、「水色！」の一言で決める女の子。それぞれでとても楽しい時間です。着物も、見てみるのと実際に手を通すのでは全く違います。どうぞ色々手を通して鏡を見て楽しんで下さいね。おうちの皆さんと着物を選んだ・・・そんな時間もきっと子ども達の心にはあたたかい思い出となるでしょう。
皆さんのご来店を心よりお待ちしております。